「週休2日制」と「完全週休2日制」は、言葉は似ていても休日の実態が異なります。 この違いを理解せずに求人票を書くと、入社後に「思っていた休日と違う」という受け止め方をされることがあります。この記事では、2つの制度の違い、年間休日の数え方、有給休暇・特別休暇の書き方を整理します。
「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| 週休2日制 | 1か月に1回以上、週2日の休みがある制度。月によっては、週1日しか休めない週がある |
| 完全週休2日制 | 毎週必ず2日の休みがある制度 |
「完全」という文字が入っているかどうかで、休日の実態が大きく変わります。「週休2日制」とだけ書かれた求人は、月のすべての週で2日休めるとは限らず、応募者が実際の休日を誤解しやすい表記です。自社の休日の実態が「毎週必ず2日休める」のであれば「完全週休2日制」、「月によって週1日の週がある」のであれば「週休2日制」と、実態に合わせて正確に書いてください。
シフト制を採用している職場では、曜日を固定せずに週2日の休みを割り当てていることがあります。この場合も、毎週必ず2日の休みを確保できているかどうかで、「完全」を付けるかどうかを判断します。曜日が固定かどうかではなく、休みの日数が毎週安定しているかどうかが基準になる点に注意してください。
年間休日の数え方
年間休日は、土曜・日曜、祝日、年末年始休暇、夏季休暇など、会社が休日として定めているすべての日を合計して数えます。
| 休日の設定 | 年間休日のおおよその目安 |
|---|---|
| 完全週休2日制(土日のみ、祝日は出勤) | 約105日程度 |
| 完全週休2日制(土日・祝日ともに休日) | 約120日程度 |
これらはあくまで目安で、実際の年間休日は、祝日の日数やカレンダーの並び、年末年始・夏季休暇の設定によって年ごとに変わります。求人票には、目安ではなく、自社の休日カレンダーにもとづいて実際に数えた日数を記載してください。
年によって祝日の巡り合わせが変わるため、同じ休日制度でも年間休日の日数は毎年数日程度変動することがあります。求人票を毎年更新する際は、前年の日数をそのまま使い回さず、その年のカレンダーで数え直してください。
「105日程度」は、労働基準法が定める週40時間・1日8時間の労働時間の枠組みで成立する最低限に近い水準です。これより少ない年間休日を設定する場合、労働時間そのものが法律の枠組みに収まっているかを、あらためて確認してください。1日の労働時間が長い職場ほど、法律の枠組みを守るために必要な年間休日も多くなります。1日の所定労働時間を先に決め、そこから必要な年間休日の下限を計算する順番で確認すると、見落としを防げます。
有給休暇・特別休暇の書き方
有給休暇や特別休暇は、年間休日の日数とは別の欄で案内します。
- 有給休暇:勤続年数に応じて法律で定められた最低限の付与日数を案内する(会社が独自に上乗せしている場合はその内容も)
- 特別休暇:夏季休暇、慶弔休暇など、会社が独自に設けている休暇の種類と内容を案内する
有給休暇を年間休日の日数に含めて表記すると、実際の「会社が定める休日」よりも多い日数を提示しているように見え、誤解を招きます。年間休日と有給・特別休暇は分けて案内してください。
有給休暇の取得率が高い職場であれば、その実態を求人票の別の欄(福利厚生や働き方に関する説明の欄など)で紹介することもできます。年間休日の欄自体には、会社が定める休日の日数だけを書き、実際の取得しやすさは別の場所で伝えるという整理をすると、それぞれの情報が正確に伝わります。
実行時につまずきやすいところ
「完全」の有無を確認せずに、テンプレートの表記をそのまま使う。 求人票のひな形を流用する際、自社の休日の実態と表記が合っているかを確認せずに使い続けると、実態と異なる表記になっている場合があります。
年間休日の日数を、目安の数字のまま記載する。 「105日程度」「120日程度」といった目安は、あくまで一般的な水準です。自社の休日カレンダーで実際に数えた日数を記載してください。
閉店日・休業日と、労働者の休日を混同する。 店舗や施設が休業する日と、シフト制の労働者が実際に休む日は、必ずしも一致しません。労働者ごとの休日を集計した数字を記載してください。
有給休暇を年間休日に含めて表記する。 会社が定める休日と、労働者が個別に取得する有給休暇は別のものです。混在させると、実際の休日数について誤解を招きます。
まとめ
- 「週休2日制」は月1回以上週2日の休みがある制度、「完全週休2日制」は毎週必ず2日休める制度で、実態が異なる
- 「完全」の有無を、自社の休日の実態に合わせて正確に記載する
- 年間休日は、土日・祝日・年末年始・夏季休暇などを合計し、自社の休日カレンダーにもとづいて実際に数える
- 有給休暇・特別休暇は、年間休日とは別の欄で案内する
求人票全体の書き方の基本は「求人票の書き方|応募が集まる項目の埋め方と法律の決まり」で解説しています。